使用する弦について
q.先生は何の弦を使っているんですか?"ということを最近よく尋ねられます。
q.また、普段のレッスンとコンサートでは、やはり弦は違うものを使われるのでしょうか?
a.コンサートで使用する弦と普段のレッスンで使用する弦はできるだけ同一のものを使います。なぜならば練習の時と演奏の時の条件はあんまり変えたくないです揃えたいからね。
弦は使用するギターにもよりますが、低音弦はサバレスのコラムノーマルテンション、3弦はアリアンス(カーボン)、1弦はダダリオのプロアルテライトテンション、2弦は1弦と3弦に準ずる倍音や音密度と言ったテンションのものを使用する事が多めですよ
この組み合わせは、弦を全て張った状態の総合的なテンションからするとやや弱めですが強くない弦を張ることによって弦のしなりや振幅を増し、表面板ににあまり突っ張りや緊張を与えることがなくなります。(強い張力で引っ張ると板は硬くなる)
すると表面板は自由に動き、音質に関しては、その楽器本来の豊かな音色が得られるような気がします。
結果的に音の詰まりやごわごわ感は減少し『違和感』を取り除く事が出来ると考えます。
それから表面板の裏には音に影響するブレーシングが施されており、高音側と低音側は左右非対称に製作されている事からも、①弦側にどんなテンションをかけて⑥弦側はまたどんなテンションをかけたらどんな変化が出るか等、その楽器に対してゆっくりじっくり『何の弦がいいんだい?』と対話しながら吟味する作業も実に楽しいものです。
ただし、ほとんどの製作者はセット弦を想定してバランスを作ってるでしょうからそのままセット弦を使用するのが良いとも思います。例えばダダリオのプロアルテセットであったり、サバレスのカンティーガセットであったり。
ハイテンションを貼れば弾き方によっては音量の増大が見込めることは理解出来るのですが、それよりも音質を優先させたいと思っていますし、レンジが広ければそんなにこだわらなくて良い話だと思うので。それに極力楽に弾けて、身体にもギターにも負荷をかけないようにしたいとも思うこの頃です。
クラシックギターにおいて音量ってそんなに必要でしょうかねー、
音量を出したいのであれば、最近では安価なマイクやアンプを使用するだけで自在に変更できる時代ですからね。
という訳で弦は組み合わせて音のツマリが少なく、細くてしなやかな弦かつ密度の出るものにこだわって使用しています。
楽器が変われば弦もまた変更する事になりますね。
熊本のギター教室 みよしクラシックギター教室