
レッスンをさせていただくにしても、出来る限り専門的なレッスンを心がけている訳ですが、曲中で頻繁に登場するルールがあります。
アポジャトゥーラ(Appoggiatura)です。
アポジャトゥーラとは、主音に対して装飾的に付加される非和声音(倚音※キオンではなくイオン)の一種で、特に古典音楽やバロック音楽だけでなく現代にわたり使用されています。
特徴として(以下抜粋)
• 前の音から滑らかに移行し、主音(本来の音)に向かって進む。
• 拍を占めることが多く、主音の一部の長さを奪って演奏される。
• 不協和の解決感を生み出し、旋律に表情や緊張感を与える。
種類
1. 長前打音(長いアポジャトゥーラ)
• 拍の頭で奏され、次の主音の長さを奪う(通常は半分の長さ)。
• バロックや古典派の音楽で多用される。
2. 短前打音(短いアポジャトゥーラ)
• ごく短く演奏され、主音の直前で素早く鳴らされる。
• モーツァルトやベートーヴェンの時代以降では、ほぼ短い前打音として扱われる。
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とあるがどうなんだろう。
文字を読んでもピンと来ないもんである。
しかし、このアポジャトゥーラに関して諦める事なく生徒さんにお伝えし続けて早10数年。
最近ついに実ってきました…アポジャトゥーラセンサー。
生徒さんそれぞれに和声感が宿り、少しずつわかるようになって来たのです。
生徒『先生これは…例のアポジャトゥーラですね?』
…実に嬉しい瞬間である。
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(以下抜粋)
たとえば、C (ド)→ D(レ) → C (ド)のような動きがある場合、Dがアポジャトゥーラになります。Dは一時的な非和声音ですが、最終的にCに解決することで美しい装飾的な効果を生み出します。
このような音楽的装飾が、旋律の表情や感情を豊かにする役割を果たしています。
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そういった倚音を勉強する過程において、よく発生する事案がある。
タイトルにある
『アポジャトゥーラで大爆発』
解決すべき音で[大爆音]で鳴らしてしまい、それまで作って来た音楽を自ら破壊するといった事をしばしば耳にします。
そう。
[アポジャトゥーラ]と[アポヤンド]を勘違いしているのだ。
実に愛らしい瞬間で
その誤解を解く瞬間もまた有意義な素敵な時間です。
このような共に音楽を創り上げる作業はマンツーマンレッスンでしか出来ない醍醐味なのかもしれません。
熊本のギター教室 みよしクラシックギター教室